Sunday, May 8: 11:57 am - 準々決勝 Ryan Cimera vs. 津村健志
by Keita Mori
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KDWのデザイナーである石田格からアドバイスを受ける津村健志
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この神河ブロックという環境をベスト8進出プレイヤーたちの肖像から分析するのなら、そこは一面の緑色の世界に純白の花一輪といった景色である。
すなわち、《木霊の手の内/Kodama's Reach》や《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を4枚ずつ投入したプレイヤーたちが7人、清く正しく美しい白ウィニーが1人という内訳の決勝ラウンドとなったのだ。そして、そのただ一人の白ウィニーとなったRyan Cimeraが"Kobito Deck Wins"の津村健志と対決する準々決勝の模様をこれからお届けしよう。
前夜の調整の結果、津村健志はこのマッチアップにおけるサイドボーディングプランや実際のプレイにおける留意点をしっかりと把握してきているようだ。
津村「Cimeraのデッキには土地が22枚しか入っていないので、相手がサイドから投入してくる《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》もそれほどの活躍はしてくれないでしょうし、《英雄の死/Hero's Demise》をつきさすチャンスもあると思います。個人的には《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》、《花の神/Hana Kami》、《墓場の騒乱/Stir the Grave》、《時間停止/Time Stop》、《緊急時/Time of Need》、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をそれぞれ1枚ずつ、あわせて6枚抜いて…《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》1枚、《摩滅/Wear Away》2枚、《英雄の死/Hero's Demise》2枚、《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》1枚を入れようと思っています。《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》では《祝福の息吹/Blessed Breath》や《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》をおそらく指定する予定です」
現地時間午前11:00。スポットライトの下で二人の若者はお互いの幸運を祈りあった。Cimeraが16歳で、津村が18歳。実に若々しいマッチアップがはじまる。
Game 1
先手を取った白ウィニーのCimeraは《灯籠の神/Lantern Kami》から《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》と繋ぐ立ち上がり。対して後手の津村は3ターン目に《木霊の手の内/Kodama's Reach》というファーストアクションだ。
Cimeraは4ターン目に《脂火玉/Tallowisp》を召喚し、津村は4ターン目をセットランドのみでターンエンド。5ターン目のCimeraのアタックで津村健志の残りライフは9点となるが、このエンドステップに《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をプレイして津村は次の4枚をCimeraの前に並べた。
《木霊の手の内/Kodama's Reach》 《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》 《春の鼓動/Heartbeat of Spring》
ここで《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》と《木霊の手の内/Kodama's Reach》がハンドに加わり、津村は《木霊の手の内/Kodama's Reach》を詠唱して場に7枚目の土地を並べ、さらに《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》をプレイした。
Cimeraは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》をトップデッキして展開し、これを《灯籠の神/Lantern Kami》に装着してアタック宣言。《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》が《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》をブロックして土地をサーチし、3点のダメージが通ってライフが残り6点。
津村健志はここで《最後の裁き/Final Judgment》で盤面を一掃し、Cimeraは《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》を追加。7ターン目にして10マナを支配する津村はこのターンをノーアクションとして、続くCimeraの《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》つき《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》のアタックをスルー。Ryan Cimeraはここで《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を起動して侍に+2/+2の修正を2回与えることを宣言した。そこへ津村 は《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》に《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》を連携させるレスポンス。Ryan Cimeraはこれに《輝く群れ/Shining Shoal》X=0に《祝福の息吹/Blessed Breath》を連携してプロテクション黒で応じ、たまらず津村は《時間停止/Time Stop》をプレイした。
8ターン目を迎えた津村は《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を召喚してトークンを1体展開し、そのときにバウンスした土地をプレイしてターンを返した。対するCimeraは《手の檻/Cage of Hands》で《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を沈黙させてアタック宣言。津村はここでさらに2体のトークンを生み出して《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》をトリプルブロックし、Cimeraがここで《祝福の息吹/Blessed Breath》を使わなかったために1対3交換は実現した。
津村は返すターンに《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を設置し、Cimeraはドローゴー。ここぞと津村は《春の鼓動/Heartbeat of Spring》をプレイしてから7体のトークンをプレイグラウンドへ追加した。合計8体の1/1飛行クリーチャーが16歳のアメリカ人を強襲し、さらにCimeraは《春の鼓動/Heartbeat of Spring》を失念して4点マナバーンを起こしてしまうことに。
結局、11体に増えた1/1飛行クリーチャーたちが襲い掛かり、ゲームは終わった。
津村 健志 1-0 Ryan Cimera
Game 2
後手の津村健志は2本続けてのテイクマリガン。対してCimeraは先攻1ターン目に《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》という最高のスタートを見せた。津村も《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を1ターン目に設置する。
《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》が《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》に装着され、津村は2枚目の《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を経由しての《摩滅/Wear Away》プレイ。
Cimeraの2匹目のクリーチャーは《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》で、2体の2/2クリーチャーがアタックを行って津村のライフは残り10点になってしまうが、これぞアドバンテージといった感じで《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》を炸裂させる。
しかし、2匹目の《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》と《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》を引き当てて戦線を再構築し、再度のビートダウンを見せる力強いCimera。
津村は《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を置いて何とかチャンプブロックを行うものの、《英雄の死/Hero's Demise》も《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》も引けずに星を落としてしまうことになった。
Ryan Cimera 1-1 津村健志
Game 3
《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death's Storehouse》、《島/Island》、《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge》というセットランドから《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイする先手の津村健志。対するRyan Cimeraは2ターン目に《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails》、3ターン目に《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》という初動だ。
津村健志は4ターン目に5枚目の土地を置いての《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》を見舞うが、これを《不退転の意志/Indomitable Will》で交わすRyan Cimera。津村が続くターンに《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》を唱えてこの3/4クリーチャーを葬ると、Cimeraは後続として《古の法の神/Kami of Ancient Law》を加える。
津村は《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイしてマナを拡大し、その間にCimeraは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》のカウンターを2つ使って6/6と巨大化させた《古の法の神/Kami of Ancient Law》でアタックを行う。ここで津村は相手エンドステップの《けちな贈り物/Gifts Ungiven》で
《英雄の死/Hero's Demise》 《摩滅/Wear Away》 《時間停止/Time Stop》 《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
という4枚を公開する。
Cimeraは《英雄の死/Hero's Demise》と《時間停止/Time Stop》を津村のハンドへと贈り(送り)、津村は続くターンに《最後の裁き/Final Judgment》を詠唱した。Cimeraは1/1飛行の《灯籠の神/Lantern Kami》を盤面に追加し、津村は《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイしただけでターンを渡した。
Cimeraは次の1点アタックの後にフルタップで《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》を召喚し、津村はこれの対処を《時間停止/Time Stop》ではなく、まとめての《最後の裁き/Final Judgment》でなぎ払った。
さらに、ここに来て津村健志は《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》とめぐり合い、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を盤上に加え、次のターンには1点アタック。なんとかCimeraも《古の法の神/Kami of Ancient Law》を召喚して対抗しようとするのだが、津村はこれにスタックして《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を生贄にささげてライブラリーをシャッフルし、その上で《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》によってライブラリートップをチェックし…《時間停止/Time Stop》を見舞った。ちなみに現在の津村サイドには12枚の土地が並んでいる。
津村はここで《春の鼓動/Heartbeat of Spring》を設置し、《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》に《摩滅/Wear Away》を連携するというビッグアクションを仕掛けた。《摩滅/Wear Away》は3つのカウンターを乗せた《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を対象にとり、《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》はCimeraのデッキから《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》をリムーブした。ライフは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》でのゲインライフをあわせてCimera=27、津村=10だ。
Cimeraが手札から《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails》と《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》をプレイしてターンを返すと、津村は《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》のサーチによってでデッキをシャッフルしてから《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》でライブラリーをまさぐり、《最後の裁き/Final Judgment》を一閃。
さらに津村は13枚の土地を並べた状態から《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を召喚し、《春の鼓動/Heartbeat of Spring》ゆえに浮いたマナでトークンを早速1つ作った。さらに《魂無き蘇生/Soulless Revival》に《摩滅/Wear Away》を連携させ、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を破壊しながら《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を回収した。
そこから津村は《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》によって10体のトークンを作り出し、すばやくゲームを終わらせた。
津村健志 2-1 Ryan Cimera
Game 4
王手をかけられてしまったRyan Cimeraはリスキーな1ランドのハンドをマリガンし、その英断の甲斐あって次の6枚のハンドから開幕《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》スタートを果たし、2ターン目に《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》と続けられる展開となった。対する津村は《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》からのスタートとなるが、なかなか緑マナにアクセスできない。
《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を装備した猟犬をパンプアップさせながらCimeraはアタックを継続し、戦線には《古の法の神/Kami of Ancient Law》を追加する。この時点での津村はライフ12点で、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》には3つカウンターが乗っている状態だ。
4ターン目を迎えた後手の津村のセットランドは《平地/Plains》。   と、とにかくメインカラーが遠い。
結局、続くターンのCimeraのアタックとパンプアップで津村の残りライフはたったの2点になってしまい、津村は《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》をプレイして対戦相手のサイドボード後のデッキ内容をチェックしてからの投了となった。
Ryan Cimera 2-2 津村健志
Game 5
さあ、準々決勝はフルセットまでもつれこんだ。
尻上がりに調子を上げてきたRyan Cimeraは、後手ながら《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》、《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails》というスタート。対して津村は第3ターンの《木霊の手の内/Kodama's Reach》が最初の動きとなった。
静かに2体のクリーチャーが津村のライフを10点まで削り落としたところで、津村はエンドステップに《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をプレイ。ここでの、
《英雄の死/Hero's Demise》 《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》 《北の樹の木霊/Kodama of the North Tree》 《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
という4枚のうち、《英雄の死/Hero's Demise》と《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》が津村のハンドに入る。そして津村はCimeraのアップキープに《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》を炸裂させた。
Cimeraはそこに《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》を追加し、津村は《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を出した後でCimeraのアップキープに《英雄の死/Hero's Demise》をプレイした。
Cimeraは《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》を召喚してアタックするが、これは《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》のチャンプブロックからの能力起動を呼び込むことになる。Cimeraはそこへ《古の法の神/Kami of Ancient Law》を追加し、2対1交換となるタイミングを見計らって津村は2枚目の《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》を詠唱した。
それでも《灯籠の神/Lantern Kami》と《廃院の神主/Empty-Shrine Kannushi》を追加して対抗するCimeraだが、ここで津村は涼しい表情で《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をプレイする。
《春の鼓動/Heartbeat of Spring》 《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》 《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》 《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
と4枚の強力なカードを提示し、Cimeraは《春の鼓動/Heartbeat of Spring》と《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》を津村のハンドに贈(送)った。
ここで津村は次の2点のダメージを甘受して残りライフを8点とするが、《春の鼓動/Heartbeat of Spring》設置から《風見明神/Myojin of Seeing Winds》をプレイした。
一方のCimeraも飛行クリーチャーである《灯籠の神/Lantern Kami》でのアタック(津村 残り7点)の後に《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》と《古の法の神/Kami of Ancient Law》を召喚し、《古の法の神/Kami of Ancient Law》で《春の鼓動/Heartbeat of Spring》をただちに叩き割った。
津村はこの能力起動にスタックして《摩滅/Wear Away》に《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》を連携させるプレイ。《摩滅/Wear Away》は自分の《春の鼓動/Heartbeat of Spring》を、《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》は《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》をそれぞれターゲットとした。
そして、ここでビッグプレイ。いや、ビッグミスプレイが起こってしまう。
すなわち、Ryan Cimeraは「生ける《冬の宝珠/Winter Orb》」たる《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》を守ろうと《祝福の息吹/Blessed Breath》をプレイして…「黒」を宣言したのだ。
もちろん、あくまでも《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》のテキストが追加された《摩滅/Wear Away》がスタック上に存在しているわけだから…ここで指定すべきは「緑」なのだ。
これにて津村のマナを縛り付ける枷は取り払われてしまい、津村は《風見明神/Myojin of Seeing Winds》をレッドゾーンに送り込んでから《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を追加するという具合に活路を見出した。
…かくてRyan Cimeraは天を仰ぎ、自分のミスを呪いながら右手を差し出して投了の意思をつたえることとなった。
津村健志 3-2 Ryan Cimera
津村健志はOlivier Ruelの待つ準決勝へ進出。
Ryan Cimera
Best Sealed Deck Ever - Pro Tour-Philadelphia 2005
Kenji Tsumura
Heartbeat (KDW) - Pro Tour-Philadelphia 2005
Sunday, May 8: 8:06 pm - 準決勝: Olivier Ruel vs. 津村健志
by Keita Mori
試合開始前にこのマッチアップについてOlivier Ruelに尋ねたところ、「一本目はマジックでなくジャンケンで決めよう! そのほうが勝ち目がありそうだし」と彼は陽気に答えてくれた。どうやら、多くの人が指摘するように、少なくとも緒戦のマッチアップはかなりOlvier Ruelに不利であるようだ。
さあ、今大会話題の《春の鼓動/Heartbeat of Spring》をフューチャーした二つの明神デッキがまみえる準決勝の試合をお届けしよう。
ちなみに、《星の揺らぎ/Sway of the Stars》デッキの本当のデザイナーはこのOlivier Ruel本人だそうで、Gabriel Nassifは「せいぜい口をはさんだだけ」なのだとか。
Game 1
津村健志の先攻でゲームが始まる。
津村が身に纏うのは大一番でおなじみの勝負服、グレーとブラックのストライプのラガーシャツ。対するRuelは白地のデザイナーシャツにピンク色の帽子という衣装での登場だ。
両者《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》をならべ、とにかく強固なマナベースの確立に奔走する序盤となる。そんな中で、Olivier Ruelはターン終了時の宣言にわざわざ"Go Anan"と一言付け加えたり、はじめて津村健志とで出会った時の印象についていきなり語りだしたり、大舞台であることを感じさせないようなリラックスぶりである。
Olivier Ruelはあまり芳しくないライブラリーのトップ3枚を《緊急時/Time of Need》でのシャッフルによってリフレッシュ。対する津村は《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を詠唱して大きく動き、
《花の神/Hana Kami》 《魂無き蘇生/Soulless Revival》 《墓場の騒乱/Stir the Grave》 《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
という4枚からここで《墓場の騒乱/Stir the Grave》と《魂無き蘇生/Soulless Revival》が津村のハンドに加えられた。津村は《木霊の手の内/Kodama's Reach》に連携させた《魂無き蘇生/Soulless Revival》でさっそく《花の神/Hana Kami》を回収するという動きを見せる。
Ruelは《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》で《花の神/Hana Kami》を指名し、津村のデッキには1枚しか入っていないこの秘儀回収生物が蚊帳の外となった。しかし、ここで津村が公開したハンドが実に強い。《風見明神/Myojin of Seeing Winds》、《時間停止/Time Stop》、といったこのマッチアップのキーカードがすでに揃っているのである。
また、実はRuelだけ《木霊の手の内/Kodama's Reach》や《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》をここまでドローできていないために、マナ量がなんと10対5というダブルスコアーになってしまっているのは特筆すべきだろう。
Olivier Ruelはおどけながら《春の鼓動/Heartbeat of Spring》をエンチャントし、遅すぎる《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を召喚してターンを終えた。
そして…津村はOlivier Ruelのキラーパスに《風見明神/Myojin of Seeing Winds》と《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》のダブル召喚という最高のゴールで答えた。
かくて《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》がOlivier Ruelのハンドを根こそぎにし、津村は14枚のカードをドローする。その上で《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》と2体の《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を加えた津村は…Ruelのアップキープステップに《時間停止/Time Stop》を詠唱し、あざやかな勝利を飾った。
津村健志 1-0 Olivier Ruel
Game 2
先手Ruelは土地が1枚しかない初手7枚をマリガンかと思いきや…ノータイムで"KEEP"。《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》にすべてを託したわけだが、3枚目の土地を3ターン目に置けなかった。対する津村は順調に《木霊の手の内/Kodama's Reach》から《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》+《花の神/Hana Kami》という滑り出しである。
それでもRuelは《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》経由でなんとか4マナに辿り着き、《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》によって津村の《けちな贈り物/Gifts Ungiven》をリムーブした。このとき明らかになった津村のハンドは土地4枚と《時間停止/Time Stop》。
津村は2体のクリーチャーでアタックしてから《花の神/Hana Kami》によって《木霊の手の内/Kodama's Reach》を回収し、これによってライブラリーの圧縮とマナベースの拡張を行う。現在7マナ対4マナと津村リードだ。
しかし、Ruelも《木霊の手の内/Kodama's Reach》によって4マナから6マナへとジャンプアップを果たし、次の一手に備える。津村は6マナをしっかりと残しながら4/2となった《鼠》でアタックを継続し、戦線に《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を加えた。
ライフがこの段階で11点まで削られてしまっているRuelは《緊急時/Time of Need》でライブラリーをシャッフルし、《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》をプレイ。そこへ津村は《時間停止/Time Stop》をプレイして撃退した。
Ruelの次なる《最後の裁き/Final Judgment》は通ってしまうものの、スタックして《花の神/Hana Kami》をリアニメイトし、その《花の神》を生贄にささげて《木霊の手の内/Kodama's Reach》を手札に戻す。さらに《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を生贄に捧げて土地をサーチする津村だった。そして、2匹目となる《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を召喚し、さらに《木霊の手の内/Kodama's Reach》を詠唱して12マナ域に到達してターンを返す。
一方でRuelは《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイしてから《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》を通し、津村の《花の神/Hana Kami》をここでゲームから取り除く。
津村はRuelの墓地をすべてリムーブして《鼠》を反転させて4点のダメージをあたえ、残りライフ2点にまで追いつめた。しかしRuelは《浄火明神/Myojin of Cleansing Fire》を召喚してこれに対抗し、神性カウンターを取り除いた。さらに《緊急時/Time of Need》からの《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》をも加え、そのままゲームを押し切ってしまおうという気配さえ見せた。
しかし、ここで津村は3匹目となる《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を召喚し、これを反転させてから《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を戦線に加える。
Ruelは《メロク》による1/.1飛行トークンを合計2体に増やして《メロク》とともにアタック宣言で空から4点のダメージ。さらに戦闘後に《北の樹の木霊/Kodama of the North Tree》をプレイした。
すでに18枚の土地を出している津村は墓地の《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》をRuelのエンドステップにリアニメイトしてから自ターンを迎える。そこで津村は《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》召喚してターンエンド。ならば、とRuelはさらに飛行トークンを3体追加して、続くターンには空から7点のアタック。残りライフはRuel=2対津村=9となった。
文字通りに崖っぷちとなった津村は《時間停止/Time Stop》を擬似《Time Walk》としてプレイして1ターンを稼ぎ、迎えた自ターンに《最後の裁き/Final Judgment》で盤上を一掃してから《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》をまたも召喚して見せた。繰り返しになるが、ライフは2(Ruel)対9(津村)だ。たまらずOlivier Ruelも《最後の裁き/Final Judgment》で状況をリセットする。
津村は《魂無き蘇生/Soulless Revival》から《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を呼び出し、Ruelはトップデッキしてきた《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》でこれに応じる。しかし、津村は即座に反転させた《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》や《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》をリアニメイトし、《曇り鏡のメロク》を呼び出してレジェンド2体を対消滅させる。たまらずRuelは《メロク》が除去されてしまう前に2体の1/1トークンを出して急場を凌ぎ、続くターンには《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を出すも…ブロッカーの頭数が足りずに投了となってしまった。
津村健志 2-0 Olivier Ruel
Game 3
テイクマリガンからスタートとなったRuelだが、開幕に《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》、2ターン目に《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》という素晴らしい立ち上がりとなる。Ruelは3ターン目にも《木霊の手の内/Kodama's Reach》を撃って順調なマナベースを築き、一方の津村も《木霊の手の内/Kodama's Reach》をきっちり3ターン目にプレイしてみせた。
しかし、マナしか伸びていかないRuelを尻目に、しっかりと津村は《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》で《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》をゲーム外に取り除くという形でゲームの流れを先制する。
対するRuelは《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》からの《木霊の手の内/Kodama's Reach》でマナを伸ばし、《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》をプレイする。
そこへ津村は《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を使用し、
《墓場の騒乱/Stir the Grave》 《魂無き蘇生/Soulless Revival》 《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》 《花の神/Hana Kami》
と4枚のカードをRuelの前に並べた。これはもうレクイエムの前奏だろうか。
Ruelは《花の神/Hana Kami》と《墓場の騒乱/Stir the Grave》を津村のハンドへと送り、津村は《最後の裁き/Final Judgment》で《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を除去。しかし、Ruelも《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を場に呼び出して意地を見せるのだが、津村は《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》召喚という形でこれに答える。
Ruelは《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》でアタックし、津村はトークンでチャンプブロック。津村は《メロク》でアタックしてから《花の神/Hana Kami》を展開し、《魂無き蘇生/Soulless Revival》を回収することになる。
津村はさらに《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を唱えて、
《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》 《緊急時/Time of Need》 《木霊の手の内/Kodama's Reach》 《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
という4枚から《緊急時/Time of Need》と《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》が手札に入った。
ただ、Ruelは《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》を《密の反抗/Hisoka's Defiance》で退けてなんとか踏みとどまる。そこで津村は《墓場の騒乱/Stir the Grave》で《花の神/Hana Kami》を場に戻してターンを終えることに。
Ruelはなんともやりきれない表情で《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を再びレッドゾーンへ。当然これは《メロク》による1/1飛行トークン1体によってチャンプブロックされ、Ruelはとくにアクションらしいアクションも起こせずにターンエンド。
津村は《木霊の手の内/Kodama's Reach》でさらにマナを加速させてから《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》でアタック宣言。ライフがRuel=16、津村=20となる。
津村は《魂無き蘇生/Soulless Revival》でとうとう《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》を回収し、これをメインステップにプレイした。Ruelのハンドに隠さていた2枚の《最後の裁き/Final Judgment》がこれによって捨てさせられてしまう。
しかし、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を起動したRuelは高笑いをはじめた。そこには《激動/Upheaval》ならぬ《星の揺らぎ/Sway of the Stars》の姿があったからだ。
さあ、ゲームは第1ターンに戻る。
そして、Ruelは仕切りなおし3ターン目にしっかりと《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイして次のターンに《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》へとつなぐという順調な展開を見せた。
一方で津村 健志も《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》から《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》と《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を召喚というという悪くない展開だったのだが、いかんせん相手は《メロク》だ。とりあえず、これを除去できないことには始まらない。
津村は《時間停止/Time Stop》で文字通りの時間稼ぎをしながらライブラリーに望みを託す。すると、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》は《最後の裁き/Final Judgment》を見事に導き出してくれた。
脅威を一掃した津村は《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》と《花の神/Hana Kami》を呼び出すという力強さを見せた。
一気に先ほどの《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》からのトークン量産でゲームを決めにかかっていたRuelは土地のほとんどを手札に戻してしまっており…つまり戦線のすみやかな再構築が果たせない。なんとか《木霊の手の内/Kodama's Reach》からマナを伸ばして防御網を用意したいところだったが、間に合わなかった。
津村健志 3-0 Olivier Ruel
津村健志はGadiel Szleiferの待つ決勝へ進出。
Olivier Ruel
Go Anan Deck - Pro Tour-Philadelphia 2005
Kenji Tsumura
Heartbeat (KDW) - Pro Tour-Philadelphia 2005
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