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真木孝一郎 VS 斎藤友晴

森慶太

「今朝見てわかった。今日の真木は違う。あの頃の真木だ」

大橋竜治が残したその一言がなんとなく引っかかっていた。
しかし、その言わんとしていたことはこのマッチでおぼろげながら理解できた。
強いし、何より、巧かった。本人談では「のほほんといいかげんにやっちゃった」らしいが。
ともあれ、去年の APAC のベスト 8 「くらいしか」最近では勝ち星のない真木孝一郎であるが、このナショナルにかける意気込みの凄まじさが感じられたものだ。

考えてみれば、そもそも APAC のベスト 8 「くらいしか」という形容がすんなりとおさまってしまっていること自体、非凡なことである。

真木がドロマーカラー、斎藤がデアリガズカラーにタッチ青。

Game 1

多くは語るまい。
ゲームが決したのは第 12 ターン。
先手の真木は都合 20 枚のカードをドローして(キャントリップ含む)、そのうち 12 枚が土地という有様であったからだ。
展開できるパーマネント枚数の差が 2 倍ともなるとさすがに・・・

斎藤 1-0

Game 2

一本を失った状態で先攻を選んだ真木。
初手には十分な数のランドが揃っており、唯一 2 マナ域以下のクリーチャーがないことが心配といえば心配だったが、幸いなことに、斎藤のハンドもウィニー色が薄かったようであったためにこれは杞憂となった。
具体的には、真木が 3 ターン目に Benalish Lancer を召喚、斎藤は Kavu Scout で応戦・・・という立ち上がりである。

ところで、基本的に Limited はパーマネントを展開しあって戦線を構築しあうことが大前提で、その上で自分にとって目障りな存在をスペルで対処していくことで有利不利を生じさせ、その僅かな「差」を広げていくことでライフ 20 点を削り取るわけだ。
アドバンテージの一語が叫ばれるゆえんである。

真木孝一郎は、ひたすらパーマネントの応酬がなされるべきであろうこの第 4 ターンを、セットランドしたのみで終了した。

斎藤はしばし考えた上で、Nightscape Familiar 召喚→ Lancer 除去→Scout でアタックというプランを採用した。何らかのスペルでのレスポンスは十分に考慮されたのだが、確かに斎藤はデアリガズカラーがベースの押せ押せデッキであり、そもそも真木には事故っている「素振り」があるのだ。

斎藤「サモン Familiar」
真木「・・・どうぞ」
斎藤「それ(Lancer)に Tribal Flames
真木「・・・」
斎藤「いいですか?」
真木「じゃ、Confound

斎藤の目論みは予定調和的に阻止され、第 5 ターン。
またしても真木はセットランドで終了。見た感じ明らかにクリーチャーが引けていないかのようだ。
それを見てか、斎藤は Kavu ScoutNightscape Familiar でおもむろにアタック。
真木は相討ちを何とかとりたそうな感の Lancer での Scout ブロックを宣言。真木は手札に Restrain を抱えていたのであったが、慌てず騒がず「スタックのっけていい?」

当然、斎藤のサイドに仕掛けがないわけがない。
前のターンにはこれなかったアタックに来ているのだから、Defiling Tears がキャストされる。大昔から連鎖(スタック)ルールの説明に引っ張りだこであったように、Giant GrowthLightning Bolt のような対抗しあうインスタントの応酬は「短気が損気」なわけで、真木がここまで温存した Restrain という一枚のカードによって斎藤は 2 枚のカードを失ってしまう。
自分のハンドの Restrain がこうも強さを感じさせるカードであるだろうか?

続くターンに真木は後々にブロッカーとして立ちはだかるであろう Familiar に Shackles をエンチャントし、さらに Goham Djinn を展開した。これは Exotic Curse されてしまうも、明らかに真木が優位というか、真木が場を掌握してしまっているかのような雰囲気であったのだ。
この、その場にいたものたちにしかわからない何か・・・ムードが作り上げられていたのは錯覚であろうか?

斎藤は真木サイドの召喚されたてホヤホヤの Samite Pilgrim と Lancer とに向けて Magma Burst をキッカーでキャストするも Rushing River キッカーでかわされてしまい、4/4 ファーストストライカーとなって戻ってきた Lancer と Razorfoot Griffin を前に投了を余儀なくされてしまったのだった。

真木 1-1

Game 3

サイドボーディングとシャッフルに余念がない、というか、傍目には冗長なくらい時間をかける真木。

真木「先攻後攻どうすんの?」
斎藤「先攻です」
真木「え? マジで」
斎藤「・・・真木さんって話術キャラだったんですね」
真木「え〜w じゃあ、そっちは何キャラなの?」
斎藤「・・・。はやくデュエルしましょう」

そんなこんなのやり取りの末にはじまった三本目。
先手斎藤は 2 ターン目にセットできたのが Crosis's Catacombs という有様で、しかもパーマネントが展開できない。

真木はその返しに Samite Pilgrim を召喚し、斎藤はこれを手拍子で Tribal Flames。
真木は Disciple of Kangee を展開し、斎藤がこれを除去せずに 4 ターン目に Morgue Toad 召喚でマナをタップアウトしてきたので、Disciple を Wings of Hope して攻撃を開始し、 2 体目の Samite Pilgrim 召喚と続けた。この厄介なプリヴェンターはをやはり即座にExotic Curse でもって除去すること選んだ斎藤ではあったのだが、除去が手札から無くなる瞬間を待ち望んでいた一枚・・・2/3 森渡り・・・が、結果としてもたらされてしまうこととなった。

かくて、3/5 Flyer と 2/3 Landwalk という「クロック」をどうすることも出来ない斎藤の敗北は、この時点で決まってしまったのである。

真木 2-1



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